デントリペア情報・他」カテゴリーアーカイブ

デントリペアの限界?

2019年6月20日

梅雨の真っ最中のはずなのに意外と雨が少ないです、個人的には有難いのですが、この時期にあまり雨が少ないと真夏に水不足なんて悲惨な事になりかねません、それはそれでとても困りますのでやはり適度に降ってもらわないとマズいです、でも、ジトジト、ベタベタは嫌です、人間は我儘ですね(笑)

今回は本来なら板金塗装での修復をお奨めする損傷だったのですが、リピーターのお客様で『何とか少しでも目立たなくなれば構わないので・・・』とのご要望でしたので踏ん張ってみました。

Fフェンダー15センチヘコミ Fフェンダー15センチヘコミ2 before

Fフェンダーのアーチ部分からプレスラインの上あたりまでボッコリという感じです、大きさも15センチ位あります(^^;)、でも大きさよりもこのヘコミの修復作業上、最も厄介なところはアーチ(フェンダーの一番タイヤ側のフチ部分)から変形が始まっている事と、プレスライン上の山脈のように折れて盛り上がっている部分です(赤矢印の部分)、特に盛り上がってしまっているところはまるでもともとあるプレスラインのようなシャープなエッジになってしまっているので見た瞬間に恐らくこれは完全には消せないだろうと思いました、もちろんヘコミ自体も相当手強いです、経験上、こういった形状のものはアーチのフチがきちんと出ないと他をいくら戻そうとしても鋼板が伸びるばかりで全然綺麗には仕上がりません、でもそのフチが出ないんです(^^;)、この作業の場合、『山脈』と『フチ』にかなりの時間を費やしました、その後、全体の歪みとプレスラインの復旧をして最後に違和感がなるべく出ないように極力調整致しました・・・

Fフェンダー15センチヘコミ修復後1 Fフェンダー15センチヘコミ修復後2 after

悪戦苦闘する事約1時間半、目立たなくはなりましたが、若干の歪みと『山脈』のような折り目の痕跡がうっすら残ってしまいました、でもこれで精一杯です(^^;)、お客様は喜んで下さったので苦労した甲斐はありましたが、何となく達成感が沸いてこない作業でした・・・(^^;)

デントリペアは塗装を生かしたまま、鋼板を整形し復元する技術なので、地球上に物理の法則が存在する以上、修復できる限界が必ず存在します、言ってみれば今回のケースはその限界を超えてしまっていた損傷です、幸いにも大きくは超えていなかったので何とか目立たなくする事はできました、ただし、この限界はあくまで私の限界であって技術の限界ではありません、恐らくこういったケースでも鼻歌交じりで完璧に直してしまうような達人技術者がこの世にはいると信じています・・・というかそう信じたいです、それならもしかしたら私もいずれそうなれるかもしれません(笑)、ガンバリます!

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ルーフサイドのヘコミ

2019年5月16日

ここ数日はまるで初夏のような気候です、朝少し寒いかなぁ~と思って冬用の作業着で出動すると日中は暑くて汗だくです(^^;)、ついこの間までインナー(ももひき)を使っていたのですが一気に季節が進んだ感じです、これからは1年間で最も苦手な夏に着実に近づいていきます・・・早く秋が来ないかな~などと今から真剣に思ってしまいます(笑)

今回はルーフサイドのヘコミについて少々・・・

ルーフサイドという名称は正式な呼び方ではないかもしれません、天井パネルとドアの間の細いボディパネルの部分をそのように我々は呼んでいます、ルーフレールやルーフモールがついているクルマはそれより外側の部分です、この部分は基本的には交換できません、モノコックフレームの一部だからです、実はこのルーフサイドの修復作業は結構多いです・・・

ルーフサイドヘコミ1 ルーフサイドヘコミ2 before

上の画像は先日作業した某高級車のルーフサイド、3センチくらいのヘコミと8センチ位のヘコミが寄り添うように連なっています(^^;)、正確な事は分かりませんが、位置・形状から見て恐らく『手』をついた跡だと思います、ルーフサイドのヘコミで最も多いのがこのパターンです、どうして手をついてしまうのかというと大抵は洗車の時にルーフ中央を洗ったり拭いたりしようとして届かないのでどうしても片手をルーフサイドについてしまうようです、こういったヘコミの特徴は深さは無く面積が広い形状が多いので正面から見てもそれほど目立たないのですが、少し離れたり斜め後ろから見たときなどに気が付く事が多い事です、そしてルーフサイドのヘコミ修復の最も厄介な事はこの位置はツールが入っていけない場所だという事です、最初に書いた通りこの部分はモノコックフレームの一部なので完全な袋形状になっていて裏側に開口部や穴などは基本的にはありません、殆どのクルマがツールアクセスは不可能です、ではどうやって直すのかというとプーリング(表側から引っ張って直す技法)しかありません、上の画像のヘコミも何十回も引っ張っては整形を繰り返し何とか形に致しました・・・

ルーフサイドヘコミ修復後1 ルーフサイドヘコミ修復後2 after

パッと見た感じでは解かりませんが、映り込む背景でチェックすると角度によって細かい歪みが残っています、プーリングではこれが精一杯です(^^;)、技法の特性上、どうしても変化させる単位が大雑把になってしまいます、ツールのようにミリ単位できめ細かく塗膜肌に合させるなんて事は到底できませんので出来る限り局部変異している場所がないようになだらかに変化させて違和感を出さないようにしています、それでも映り込んだ背景でチェックすると角度によっては細かな歪み見えてしまいます(^^;)それでも比較的平らなところでしたのでそれなりには直りましたが、これがもしプレスラインの損傷だったり折り目のようなスジ状のヘコミだったらアウトだったかもしれません、不幸中の幸い?・・・(笑)

ルーフサイドはヘコミができてしまうと修復できる可能性は正直なところあまり高くありません、ヘコミを作らない事が一番です、洗車なさる時は充分に注意なさって下さい・・・

P.S アフターマーケットのキャリアによくあるルーフサイドとドア開口部に挟むようにつけるタイプは余程注意して装着しないと結構スジ状のヘコミを作ってしまうケースが多いのでこちらもご注意下さい。

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デントリペアのDIYはやめた方が・・・

2019年4月18日

ゴールデンウィークが近づいてきたせいか作業依頼が増えてきました、特に中古車業者さんや修理関連の業者さんは連休前に何とかお客様に納車しようと一生懸命です、暫くはバタバタしそうです(^^;)

今回はFフェンダーの修復でしたが、お客様がご自分でDIY作業をされたヘコミでしたので結構苦戦致しました(笑)

DIYデントリペアFフェンダー1 DIYデントリペアFフェンダー2 before

画像がピンボケでちょっと解かりにくいですが、ヘコミはFフェンダーアーチ部からプレスラインを跨いでフェンダー中部付近まで損傷が及んでいます、大きさは約10センチでちょっとスジっぽくなっています(^^;)、そして右上の画像でも何となくわかると思いますがイボ?みたいなものが2か所写っています、これがお客様が押したDIY作業の痕跡です、かなり鋭角に出っ張っていて片方は塗膜にクラック(ヒビ)が入ってしまっています、お客様のお話では『ちょっと押しただけなんだけどなぁ』と仰っていましたが、実際のところその通りだと思います、ただ、応力が掛かっているヘコミはそのまま押しても押した所だけが局部変化してしまい大抵はこのようにブツブツになってしまいます、これをデントリペア業界では『アウティ』と呼んだりしますが、デントリペア技術者はこの『アウティ』を出さないように様々な技術を駆使します、例えばこのブログでも何ども紹介していますが、ヘコミに掛かっている応力を抜く、また、ツールが『点』で鋼板に接しないように先端に樹脂製のアタッチメントを装着したりします、でも最も大事なのはやはり今まで培った経験です、大抵の技術者は作業実績が長ければ長いほどそれに比例して『アウティ』を数えきれない位作ってしまっています、その度そのリカバリーに苦戦してきたと思います、その結果、それが体に染みついていて自然と『アウティ』には注意するようになっています、というのも『アウティ』は軽いものなら叩いて落ちてくれますが酷くなると今回のように塗膜にクラックが入ってしまったりいくら叩いても落ちなくなってしまいます、そうなると仕上がりは悪くなり最悪は報酬もいただけないなんて事にもなります、そんな経験を何度もしているからこそある程度の経験のある技術者は『アウティ』にはとても注意します、ヘコミがとても深かったり、スジがきつい場合などはあえて『アウティ』気味に押し戻したりする事はありますが、それはプロとしてそのほうが見栄えが良くなると判断した時だけです、通常は『アウティ』は失敗作業の典型です、それのリカバリーは何倍もの労力を浪費します・・・

DIYデントリペアFフェンダー修復後2 DIYデントリペアFフェンダー修復後1 after

出来る限り『アウティ』のブツブツ感が出ないように処理致しましたが、やはり完全には消せませんでした(^^;)、でもお客様は喜んでいただけたので苦労した甲斐がありました!

でも、やはりDIY作業をする前の状態で作業したかったというのが本音です、元の状態を見ていないので正確なことは言えませんが、恐らく最初から作業させていただければもっと違う結果になっていたと思います、もう何度も書いているので耳タコかもしれませんがデントリペアは『修理』というより『復元』する技術です、考えていらっしゃるよりとても繊細な技術です、目的がヘコミをできる限り綺麗に無くしたいという事ならやはりDIY作業はやめた方がよいと思います、決して商売の為、言っているのではありません・・・念のため(笑)

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